2014年8月3日 安蘇沢本流(カラ沢)遡行~大平山~拭沢下降

2014年8月3日
天気:晴れ
メンバー:単独
コース:銅親水公園~安蘇沢林道~安蘇沢(カラ沢)遡行~中禅寺湖南岸尾根~大平山~拭沢下降~安蘇沢林道~銅親水公園
山行形態:沢歩き
 
手持ちの資料を見ていたら、安蘇沢本流(カラ沢)の大滝が写真付きで載っており、その落差のあるチムニー滝が他ではあまり見たことがない独特な姿をしていて気になった。早速ネットで調べてみると、雪田爺さんと瀑泉さんが過去に訪問されており、やはり素晴らしい滝であると紹介されている。更にカラ沢上流には見ごたえのある50m階段滝があるとのことで、それも確かめておきたい。毎日暑い日が続き、沢を歩くことしか頭にはないが、この時期、行き先は午後天候が悪化してもエスケープできるところか、昼過ぎには下山できるところに限られてくる。安蘇沢はアプローチの林道が長いものの、沢自体は短く、天候が急変してもいくつか下山ルートを選べるし、林道まで下りてしまえばゲリラ雷雨があっても命の危険はないであろう。この日も午後は天気が不安定になるという予報だったため、流程の長い沢や稜線歩きは不適と考え、安蘇沢を遡行することにした。下降ルートも、暑いのでできれば沢にしたい。天気次第だが、中禅寺湖南岸尾根を少し歩き、大平山手前の拭沢源頭からの沢下降を予定した。拭沢の情報はほとんどないが、先の資料では小滝があるだけの平凡な沢と紹介されているため、下降ルートにちょうどいいだろうと考えた。何はともあれ、一番の目的は安蘇沢の大滝と50m階段状滝の撮影である。カラ沢大滝に陽が当たってしまうとコントラストがきつくて撮影が困難になるため、陽が回る前に大滝前に立ち、その後50m階段滝はできれば青空バックで撮影がしたい。そんなわけで、出発はやや早めとし、6時前に安蘇沢林道終点から入渓した。
 
 

入渓してすぐ、那須の井戸沢に似た真新しい丸木積みの堰堤が2つある。ガレた渓相も何となく井戸沢に似ている。一つ目の堰堤は左から越えたが、降りた先が急なガレ斜面になっていて、落石に注意しながら降りた。二つ目も左を上ったが、その先が降りられず、堰堤の中央部分が土砂が堆積しておりそこから簡単に降りられた。その先にももう一つ古いコンクリートの堰堤があった。そこも左から上がり、中央から簡単に降りられた。このあたりから早速鹿の白骨が目につくようになる。最後の堰堤を越えると、右からガレ沢が合わさっているが、ここは水流のある左へ進む。
 
 
 

伏流しているのか、はじめは水量が少なく、テンニンソウなども生い茂り雰囲気はあまりよくない。ただ、上は明るく開けている。その後しばらくは単調なガレ沢を歩く。岩は花崗岩のようで、中途半端に濡れたところはフェルトだとヌメって滑りやすい。下手に小滝を巻こうとすると、トゲトゲの植物にやられてしまうので、水流の中の方が安心して歩ける。
 
 
 

4m滝は左(右岸)から簡単に越せる。
その先で両岸が狭まり、連瀑帯となっている。奥に左俣6m+15m滝も見えてくる。
 
 
6mチョックストーン滝と、その奥に左俣、右俣の滝

二俣手前の6mチョックストーン滝も左から超えたが、下降は神経を使いそうだ。
 
 
 

何とか、陽が差し込む前に大滝の前に立つことができたが、思ったよりも水量が少ないじゃないか。しかし狭い廊下の突き当たりに落ちる滝は想像通りに美しかった。30分くらい撮影したが、なかなか思うような写真は撮れなかった。撮影している間に、雲が広がってきてしまった。ここからは雪田爺さん、瀑泉さんのレポに倣って少し戻った右岸の大岩が積み重なったところをツツジの木につかまりながらよじ登り、左俣の滝上に降り立った。
 
 
左俣滝の上部

 
 
 

滝の上は一気に空間が開け、花崗岩質の岩盤に時々現れる小滝といい、やっぱり井戸沢に似ていると感じる。
 
いくつか小滝を越え、標高1550mの二俣は、瀑泉さんのレポ通り、上流に50m階段状滝がある右へ進む。
 
 

少し遡ると、目当ての50m階段状滝に到着したが、水量が少ないのが残念だ。空も完全に曇ってしまったが、どうにか晴れてくれることを祈りながら30分以上粘っていたら、願いが通じたのか青空になってくれた。結局、1時間以上はこの滝にいてしまった。
 
 

 
 
滝の両側ではシモツケがたくさん咲いていた。

 
 
滝の上部より下流を振り返る。

 
 
 
50m階段状滝の最上部

滝自体は、落差はあるものの階段状になっており、簡単に上ることができた。
 
 
 

滝の上に上がると稜線は間近で、沢はいくつかに分かれるが、今回は大平山方面を予定しているため、なるべく左側の歩きやすそうなところを選んで歩いた。
 
 

最後は笹が被さってきたため、画像の場所より沢から離れ、中央の部分を歩くと、笹の丈は短くなり、鹿道もはっきりしているので非常に歩きやすい。
 
 

藪こぎなしで午前10時、1792P西側の登山道に到達することができた。撮影時間がなければ、遡行自体は2時間程度だろうか。雲がかなり多く、白根山や男体山の頭は雲で隠れてしまっている。夕方までには雷が来そうだが、あと2、3時間は大丈夫だろう。ということで、当初の予定通り大平山の山頂を踏んで、拭沢を下降することに決定。もしこの時点で天候に不安があれば、標高1926Pの手前または少し先から拭沢の支流を下降することも考えていた。途中、それらの源頭から沢の様子を確認したが、いずれも下降に問題はないように見えた。
 
 

見慣れたところを通過
 
 

社山(右)方面を振り返る。男体山は雲がかかっている。
 
 

これから向かう大平山、黒檜岳方面
 
 
 

10:40、大平山山頂着
 
 

大気は霞んでいるが、中倉山の例の木が肉眼でも確認できた。ここまで、誰にも会うことはなかった。社山まで歩く人はいても、こんな暑い時期にここまで歩く人もいないのだろう。
 
  

小休止して拭沢下降地点に戻り、10:50、下降開始。最初は笹に掴まりながら急な溝を下っていく。
 
 

30~40m下ると水流が現れる。あとはしばらくガレた沢を下っていくが、大きな落差のある滝はない。
 
  

涼を求めて沢を歩いているのに、カンカン照りで暑くて仕方ない。
 
 

左岸から一つ目の沢(水流1:1、1926Pの西側からの沢)を合わせる。この手前に2mほどの滝があるが、右から簡単に巻くことができる。
 
 

さらに少し下ると二つ目の沢(水流1:1、1926P東側からの沢)を合わせる。支流には3mほどの滝を懸けて合流していた。そのあとも変化のない河原歩きが続く。
 
 

標高1500mあたりから、やっと雰囲気がよくなってくる。
 
 

流しそうめんでもしたくなるような、細い樋状の流れ
 
 

標高1400m付近で沢の向きが90度変わるあたりがこの沢唯一の見どころで、連漠帯となっている。
 
 
 

 
 
 

 
 
 

 
 
この後、再び変化に乏しい河原歩きとなり、最後は堰堤を二つ超えて安蘇沢林道に戻った。 

 
林道に戻ったのは1時過ぎだったが、既に辺りは黒い雲が広がりはじめていた。早足で林道を歩き、2時過ぎに駐車地に戻ると同時に土砂降りの雨となった。荷物の片付けもそこそこにして、帰路に着いた。
 

この地図の作成に当たっては、国土地理院の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び基盤地図情報を使用した。
(承認番号 平成24情使、 第617号)
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コメント

瀑泉

No title
カラ沢大滝,やはり何度見ても良い滝ですネ。
この滝も,林道歩きが短ければ,何回でも訪ねたい場所なんですが,如何せん,沢歩きより長くって。。。
それと,ツツジを使っての高巻き,中々,爽快だったんではないかと(笑)。
拭沢,足口沢の隣のあの比較的水量の多い沢でしたか。
林道を歩いた時にも,気になったんですが,堰提の名前を確かめなかったのと,情報も少なかったので,そのままになってしまいましたヨ。なるほど,こういう雰囲気の沢なんですネ。

たそがれオヤジ

No title
瞬時の涼を楽しませていただきました。
カラ沢大滝、いいですねぇ。あの滝を見にいくだけでも価値はありそう。ただ、戻るのに障害があるんじゃねぇ…。
GPS軌跡、参考になりました。予想通りのコースでした。
私のレベルでは拭沢に関心が向いてしまいます。せめて、この沢程度でも歩いてみたいものです。
しかし、こんな風景の中に、累々としたシカの白骨が横たわっているとは。きりんこさん情報で、しばらく経ってから行くと、頭がい骨付きのツノがきれいになくなっていたりして。

きりんこ

No title
瀑泉さん、こんにちは。
私もぜひまた行きたいと思っていますが、あの林道は何度も歩くのはつらいですよね~。次行くとしたら、立木観音から阿世潟まで自転車で入り、阿世潟沢(シナノキウト沢と表示している資料もあり)を詰めるとちょうどカラ沢右俣の源頭に出るので、そのままカラ沢右俣を下降し、二俣手前で中間尾根を左俣に乗越して件のツツジのところを降りて大滝を拝み、また左俣を上って大日尾根を下ろうかと思っています。これなら、阿蘇沢林道を歩くよりも時間的に早く(2時間くらい?)滝前に着けるし、変化があって楽しめるかなと思います。
ただ、あの高巻き、もし足元の大岩が崩れ落ちたらシカと同じ運命になるのかな~、、、なんて想像して変な汗かいちゃいましたよ。
拭沢、情報が少ないということは、それだけ何の変哲もない沢だということでした。目立った滝もないので、瀑泉さんレベルでは面白みに欠けると思いますよ。

きりんこ

No title
たそがれさん、こんにちは。
涼を求めての沢歩きでしたが、実際は南向きの日当たりのいい沢で、この時期だと暑いくらいでした。6mチョックストーン滝の下りは、右岸側にイバラの藪があるので、それを嫌がると際どいところを登下降することになりますが、剪定鋏でも持っていけば安全に右岸側を降れると思います。
拭沢、登りだとどうでしょう。前半はそこそこ楽しめますが、上の方は単調で飽きちゃうと思いますよ。ゴミひとつ見かけなかったので、その点は気分が良かったですが。
鹿の角、どうせなら頭付きでどなかが持っていただいた方が気持ちよく歩けていいかもしれませんね。

雪田爺

No title
カラ沢から拭沢でしたか.狭いゴルジュに落ちるV字滝の光景は何とも言えません.林道歩きがやや難ですが、秋なら林道から眺める紅葉を楽しめながら行けるので退屈しないかも、、です.
又、大滝は私の場合(今の時期)だと何故かチムニーと水流が同化してしまい、白く落ちる滝を表現出来ませんでした.多分滝の途中に障害物がなく、ストレートに平らな(縦)岩を滑り落ちるからなのでしょうか.
ただ、秋に行った時は光線の関係もあったのでしょう.少し白く出てくれましたけど(笑)
中間尾根の岩場から眺めるゴルジュ方向も中々のもんですよ.

きりんこ

No title
雪田爺さん、こんばんは。
今回は雪田爺さんのレポをかなり参考にさせていただきました。
なるほど、秋なら紅葉を楽しみながらというのもありですね。
確かに、私も大滝を白く撮ることができなくて難儀しました。光の加減かと思ってあきらめましたが、どうなんでしょうね。もっと曇っていて昼前後であれば、チムニーまで光がまわるのかな~。
そうそう、中間尾根に上がってゴルジュや右俣の様子を見ればよかったと後から思いました。次は秋にでも再訪してきますよ♪
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きりんこR

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