2015年12月16日 谷倉山~谷倉山(その1)

 瀑泉さん同様、昨年あたりから自分も安蘇山塊の主脈踏覇を目標に歩いるのですが、自分の場合風景写真撮影を目的に山や沢を歩いているので、どうしても他の山域と比べると優先順位が低く、他に行くところがないときの消去法で歩く山域となってしまっています。今回も、ここのところの温かさで雪は期待できないし、天気も曇りということで、自分にとっては負の条件が揃ったことで安蘇の山へ行く動機づけになりました。
 安蘇主脈のひとつである、氷室山から大倉山へ続く稜線のうち、二つの谷倉山の間を埋めれば貫通となるため、今回一気に歩いてしまうことにしました。実はこの区間、意図的に空けておいたのです。この山域の記録は多数見られますが、二つの谷倉山を一度に繋いだ記録はなく、少しでも独自性を出すため、それをやってみようと予てから考えていたのです。といっても、1日での周回は不可能なので、原付を使用しての計画ですが。
 順路としては、栃木市側から粕尾側に向けて歩くことにしました。なぜなら、このルートの核心と思われる、谷倉山(粕尾)南東部の難所を超えるには、逆方向からだとロープを使えば降りられるそうですが、やはり登りでチャレンジしてみたいというのが一番の理由です。あとはメインディッシュは最後にとっておきたいというのもありますね。念のためロープやハーネス等は持参しますが、無理そうなら引き返すつもりです。また、長距離歩行の予定なので、時間によってはいつでも退却できるよう、エスケープルートは多めに用意しておきました。 
 ところが、計画だけは入念におこなったにもかかわらず、当日はいつもの寝坊で予定よりも1時間半遅れの出発となってしまいました。日が短いこの時期、致命的なミスで計画通り歩けるかどうか微妙になってしまいましたが、他に行き先も思いつかないので、行けるところまで行ってみようということで実行することにしました。
 まずは、下山予定地の近くにある県道沿いの空きスペースに原付をデポし、出発地へ移動します。この往復だけで40分くらいかかってしまいましたが、後から思えば、路線バスをうまく利用すればもう少し時間節約になったかもしれませんね。
 

そんなこんなで、歩行開始は8時10分になってしまいました。スタート地点は、今年の3月に大倉山を歩いたときからの続きとなる、林道真上男丸柏木線の尾根切通しからです。台風18号の影響で、ここから栃木市側は通行止めになっていました。



切通し部から踏み跡を辿って急斜面に取り付きます。はじめは鹿沼土でズルズル滑って歩き難いですが、すぐに足場も安定して植林の中に入っていきます。



ほどなく、右から作業道が現れます。前回来たときもこの作業道を歩きましたが、今回も同じようにそちらを歩きました。前回はこのすぐ先で作業道は終わり、そこから尾根に取り付いたのですが、作業道がさらに先まで延びているため、今回はその先の様子を見に行くことにしました。(時間に余裕がないのにね~)



作業道からの眺望。空気の透明度はイマイチでしたが、鹿沼の山々と高原山も見えていました。



作業道を振り返って。最短コースから随分離れてしまいましたよ。



谷倉山北尾根の途中にある、アンテナ施設で作業道は終わっていました。



アンテナ施設から折り返すようにして整備された道をまっすぐ山頂へ向かいます。



8:35、一つ目の谷倉山頂に到着です。遠回りしたので5分以上余計にかかってしまいました。以前山名板が取り付けられていた木は伐採され、アンテナ施設のフェンスに移されていました。ここまで長袖2枚で歩きましたが、予報通り気温が高く、いきなり汗をかいてしまいました。ここからは夏と同じ速乾シャツ1枚で歩きます。ちなみに、シャツはハンター対策で蛍光黄緑色のハデハデのものにしました。



山頂から西の尾根を下ります。下り口はテープ類がにぎやかでしたが、徐々に数が減っていきました。この先、結構な急斜面で、落ち葉が積もって滑りやすいのであまりスピードは付けられません。今回は長時間歩行のため、スパではなく普通の登山靴です。



途中、地形図に描かれている、尾根を横断する道に気が付かず通りすぎてしまいました。一部、植林の中を歩くところもありますが、



割合としては自然林の方が多く、雰囲気のいいコースでした。今回、GPSは封印してルーファンを楽しむつもりでいたのですが、ルーファンにかける時間を節約するため、わかりにくそうなところはGPSに頼ることにしました。でも、大越路峠までは、適度な間隔でテープ等の目印があり、踏み跡や尾根のつながり具合を見れば迷うところもなく、GPSも地図も不要でした。



落ち葉を踏む感触が心地よいです。



この辺はイノシシが多いのでしょうか。土堀りの跡が到るところにあり、歩きにくくなっていました。

  

地面スレスレのアングルで。



次は上を見上げて。

 

440Pへの登りから、しばらく植林が続きます。


 
440Pからの下りは結構急です。すっ転ばないよう、ゆっくりと。

 

植林の中の明瞭な踏み跡をたどって、



9:25、大越路峠に到着です。出発から1時間15分ですか。なかなか順調じゃないですか。峠には竣工記念碑や道祖神、芭蕉の句碑、東屋などがありました。



東屋は崩落の危険でもあるのか、ロープでふさがれていました。星野側の展望がよく、三峰山の稜線が一望できました。


ひだまりが気持ちよく、のんびりしたくなるような場所ですが、そうもしていられないので先へ進みます。

峠のすぐ上に芭蕉の句碑がもう一つありました。よく読み取れなかったので帰ってからネット調べてみると、「梅が香にのつと日の出る山路かな」という句だそうです。裏には天保9年と書かれていました。風雅の心得なぞ持ち合わせていないので、これといった感慨もないですけどね。



峠から少しの間暗い植林を歩き、




やがて明るい自然林に変わると、




ほどなくして無線中継局のある393.2m三角点に着きました。RKさんの標高板があり。




その後、多少の笹藪があらわれますが、まったく問題なし。




雑木の尾根が続き、樹間越しに右側の痛々しい稜線が見えます。あちらの尾根は歩きの対象にはならないでしょうね。




ちょっと岩っぽい急登をこなすと、




二つの石祠があり、残念ながら、片方は壊れていました。




石祠のピークから先で北に向きを変え、小潅木や茨藪が多少煩わしい程度の斜面を下っていくと、その先が数メートルの高さで切れ落ちていました。




左側から巻いて降りてみると、明らかに尾根を切通した道跡になっていました。




傍らには記念碑があり、小越路峠と書かれています。




峠から、煩わしい間伐材を避けながら植林の中を登りかえします。




急登を登りきって西に向きを変えると、北側が伐採されており開けていました。




日光連山や横根山、手前にはハナント山の存在感が大きい。




これから向かう高谷山、谷倉山、一番奥に地蔵岳周辺も望めました。




南側に突然広めの作業道跡が現れましたがすぐに終わっていました。




この日もたくさんの狂い咲きを見かけました。一度狂い咲きしてしまうと、その木は毎年同じ時期に咲く習慣が付いてしまうのでしょうか。




アップダウンが少なくなると、景色は単調になりますが、距離は一気にかせいでいきます。




徐々に南側が自然林主体となってきました。




485Pの少し先でアンテナが2つ立っていました。




アンテナの先で北に向きを変え、平坦な尾根を進みます。




10:35、435.8m三角点に到着しました。



周りをよく見てみると、朽ちた山名板が木にかけられていました。烏ヶ森さんの記録によると、「沢坪山」という山だそうです。


ここまで2時間25分で到達しましたが、先はまだまだ長いです。計画通り歩き、明るいうちに下山するためには、遅くともキレットには14:30には着きたいところです。果たして、たどり着けるでしょうか。

その2に続きます。
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コメント

瀑泉

No title
この距離を一気歩きですか。いくら原付利用とはいっても,さすがに距離がありますネ(汗)。
星野の谷倉山は登ってるケド,また,稜線を歩くしかなさそうだし,チャリ無しだと,3回に分けるようかなぁ。。。
ちなみに,谷倉山の破線道,「粕尾道」という古道ですが,南側に踏み跡は見られても,北は無くて,木に巻かれた赤テープと谷倉山を案内板があったんですが,なくなっちゃったかな。

きりんこ

No title
瀑泉さん、こんにちは。
GPSのデータを見ると、距離は21Km、累積標高差は+1800、-2000ですから、普段瀑泉さんが歩かれる距離と大差ないのではないでしょうか。
路線バスの時間がうまく合えば、チャリなしでも自分より少し多めに歩く程度ですから、1回で歩けないこともないと思いますよ。まぁ、自分のように変なこだわりがなければ、無理に一度に歩く必要もないでしょうけどね。
粕尾道ですか。下調べが不十分でまったく知りませんでしたよ。今回のコース中、目印が断続的にあったので、区別が付かずに見落としてしまったのかもしれませんね。
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きりんこR

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