2016年7月10日 赤岩沢遡行~黒沼田代~魚沢下降

2016年7月10日
女夫淵(6:00)~赤岩沢出合(6:53)~下の大滝(7:40~8:40)~上の大滝(9:30~10:20)~黒沼田代(11:10~11:30)~魚沢下降~標高1770m三俣(12:00~12:15)~標高1460m滝マーク(13:55)~標高1320m滝マーク(15:00)~黒沢林道(15:50)~女夫淵(16:20)


 今回のコース、元々一人で歩くつもりでいたのだが、2日前に魔法使いさんから電話があって探りを入れられた。魔法使いさんとぐっちゃんは井戸沢へ行く予定をしていたそうだが、こちらの行先を伝えると、それなら一緒にということになり、久しぶりに3人で歩くことになった。魔法使いさんとは昨年11月1日の三沢大滝以来で、実に8か月ぶりの同行である。最近マニアックな山行ばかりなので単独が続いていたが、さすがに今回のコースにはお二人とも食指が動いたようだ。長い行程でそれなりに難易度の高い沢なので、自分にとっても同行者がいてくれるのは心強いというもの。
 女夫渕の駐車場に6時集合の約束で、20分前に到着するとお二人は既に準備万端で、気合が入っている様子。自分もさっさと準備をするが、カメラに三脚、ロープ、飲料水、替えの沢靴などを詰め込むとザックはパンパンになってしまった。
 無雪期に黒沢林道を歩くのははじめてだが、草木が覆いかぶさり、ずいぶんと自然に還っている。明瞭な踏み跡が続くので歩くのに支障はないが、濡れた草が煩わしく、アプローチ用に履いたハイパーVが早速水浸し。しかもむせぶような湿気で風もないのですぐに全身汗だくになった。歩きだしから25分くらいで黒沢出合を通過。

林道の二つ目のS字カーブのところから堰堤脇を通り、沢へ降りていく。泥濘の上を歩き、水の少ない黒沢本流を渡って赤岩沢へ入る。



赤岩沢出合からすぐ上に堰堤が見えたため、右岸からトラバース気味に巻くのだが、意外と標高差があってのっけから絞られる。

堰堤を超えると、巨岩がゴロゴロしている。水がほとんどなく不安になる。ここで自分はハイパーVからフェルト底の沢靴に履き替える。




少し遡上すると水が増えてきてほっとする。




ゴーロや倒木で荒れ気味の沢を30分ほど我慢して歩くと、やっといい雰囲気に。
この手前の右岸支流に落差のある滝が見え、最初大滝と見間違えた。水量が少ないのでおかしいと思ったら、やはり支沢の滝だった。しかし水量の多いときであれば、それなりに見栄えのしそうな滝だった。




前衛8m滝の奥に本当の大滝が見えてきた♪




35m大滝に到着。名前の通り赤い岩肌と青空との相性もばっちり。各々、夢中で撮影する。




ぐっちゃんは水流右の乾いた岩を果敢に直登していったが、自分と魔法使いさんはあっさりと左から巻く。




大滝の落ち口




大滝の上にも滑床や滑滝が連続し、思わず笑みがこぼれる。




飛沫が気持ちいい~♪




ひたひたと歩く




どの滝も快適に登れる。




石ころひとつない、真っ平なナメ





自分はフェルトなので問題なかったが、アクアのお二人は苦労していた様子。









下の大滝から約1時間で上の大滝に着いた。ここまででも十分楽しめる沢だと思う。




しばらく大滝の撮影を楽しんだら、先へ進む。ぐっちゃんは、下半分を巻いた後、上段の水流左を直登したが、自分と魔法使いさんはこの滝も右岸から巻くことにした。しかし巻きも決して楽ではなく、草付きの急斜面を適当なところまで登るのだが、足元はグズグズで浮石も多く、落石に細心の注意を払う。と思っていると、下にいる魔法使いさんがでかい岩を転がしてものすごい轟音を響かせていた。




斜面を適当なところまで登ったら、大滝の落ち口に向けて笹斜面をトラバースしていく。ここも決して安全ではなく、足を滑らせたら滝つぼまで逆戻りだろう。この巻きに10分以上要してしまい、とっくに滝を登り終えたぐっちゃんが心配して我々を呼んでいる。大滝の上にも長いナメ滝が続いていた。




魔法使いさんにとっては久しぶりの本格的なヤブ漕ぎだったため、足に来てしまったようだ。つい自分のペースで歩いてしまったが、もう少しブランクに配慮すべきだった。あとは黒沼田代まで難所はなく、標高差も200mを切っている。そこまで行ってしまえばあとは下るだけなので、ここから先はゆっくりを心がけながら遡行を続けた。




徐々に水量は減っていくが涸れることはなく、小滝も連続して標高をかせいでいく。




10mくらいの顕著な滝もあった。









標高1980m付近で本流を離れ、左の涸沢に入り黒沼田代へ向かう。少しのヤブを漕いで再び窪地を進むとほとんどヤブはなく




無事、黒沼田代に到着した。花の大群落はないが、タテヤマリンドウやワタスゲ、ツルコケモモ、ハクサンシャクナゲ、モウセンゴケなどが咲いていた。せっかくなので黒岩山まで行くか聞いてみたが、お二人とも興味はない様子。自分も積雪期ではあるが、ここから黒岩山まで歩いているので特にこだわりはない。




自分の計画では、12時までにここまで来られればいいと思っていたので、それよりも1時間も早く着いたことになる。撮影などしながら、少し休憩する。

タテヤマリンドウ




モウセンゴケ




ツルコケモモ




適当に休んだら、湿原の南へ沢型を探しながら下って行く。遠くに手白山、高薙山、男体山が重なって見えた。




10分ほど下り、標高1920m付近でスラブの上に出た。スリップしないよう注意しながら歩く。




徐々に沢型がはっきりして水量も増えてくる。




三俣は懸垂下降




標高1770m三俣の様子。右から降りてきた。



 
早速開けてナメっぽくなってくる。




この滝は左岸から懸垂下降




滝を振り返って。




いよいよ長大なナメがはじまる。フェルトだと快適だが、ラバーだとかなり滑るらしい。下りになると、魔法使いさんの足も問題なさそうで、むしろ自分が置いて行かれるようになる。









ここは自分は左岸側からあっさり巻いたが、お二人は空中懸垂の練習をされていた。




すぐにまた極上のナメ




落差のある滝の上に出た。ここまでロープは毎回ぐっちゃんに出してもらっていたので、ここは自分のロープを出して右岸から懸垂下降。




振り返ると、12mくらいある滝だった。逆光で写真にならないのが残念。




そしてまたナメ









小滝も多くある。




また滝の上に出た。




ここは右岸を懸垂下降




その間に滝を撮影




ミニゴルジュは倒木で埋もれて荒れていた。右岸の滝も水がほとんどなく、がっかり。このチョックストーン滝、水流の中に足場があり、倒木も利用しながらフリーで下りることができた。




うれしいことにまだナメが続く。実に癒し渓だ。




美しい10m滝。水量があれば、岩の真ん中あたりまでは水が流れるのだろう。




尚も赤ナメ




最後の滝




黒沢と合流。対岸の林道に上がり、ハイパーVに履き替え、30分弱で駐車場に帰着。
魚沢の落差のある滝はすべて懸垂してしまったが、登りだと手ごわそうなものも多かった。今回は長丁場で時間の制約もあり、じっくりと撮影することができなかったこともあるため、次回は魚沢を遡行してみてもいいかなと思った。





軌跡です。

この地図の作成に当たっては、国土地理院の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平成24情使、 第617号)

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コメント

瀑泉

No title
赤岩沢~魚沢,お疲れ様でした。
う~ん,此処も長年の懸案なんですケドね。奥鬼怒はやはり遠くって,最近は中々足が向きませんヨ。
やはり速足のお三方をして,10時間では,二沢同時は無理ですワ。
まぁ,赤岩沢は上の滝を見られれば十分だし,魚沢も上の滝マークの滝までで十分かなぁ~。
ところで,雪田爺様が昔,魚沢を遡行された時,ミニゴルジュの通過が厄介だったように記憶してるんですが,今は通過が困難というほどでもなさそうですかネ。

ふみふみぃ

No title
こういうとこはどうだ?と、この記事の写真を後輩達に見せたらこういうとこに連れてってくださいよと大絶賛でした(笑)。まあ素人が行くと天然のウォータースライダーですり下ろされるかセミになるかなので連れて行きませんが。
黒岩山へネマガリタケと遊ばずに行くのに使えるのかなと興味深く読んでいましたが懸垂下降が必要な魚沢は当然として、赤岩沢もハイパーVでひたひたと軽い気持ちではいけそうにないですね。トウガン沢が癒し渓らしいのでそちらで行ってみようかななんて考えていますが。
ところで魚沢は名前の通り魚が多かったりしましたか?次回遡行される時は生態調査でしょうか(笑)。

きりんこ

No title
瀑泉さん、こんにちは。
自分もようやく長年の懸案が片付きました。確かに奥鬼怒はアプローチを考えただけで後回しになってしまいますよねぇ。でも行ったみたら、両沢とも評判通りの美渓で、長時間かけて行くだけの価値はありましたよ。まぁ、赤岩沢遡行は別としても、魚沢の下降はほとんどロープを出していたので、人数が多いほど時間がかかりますからね。単独の方がかえって時間はかからないと思いますよ。
確かにおいしいところは赤岩沢は上の大滝まで、魚沢も上の滝マークくらいまでですので、そのくらいの予定のほうが時間に余裕をもって行動はできるでしょうね。
ミニゴルジュ、下降する分には倒木にロープをかければ(この倒木はあと数年は使えるでしょう)まったく問題ないですし、足場を探ってみると(下から見て)左の水流の中に階段状の足場が隠れていて、フリーで降りることもできました。今の状況であれば登りでも行けそうですが、ただこれは水量が少ない今回だからできたことであって、普段はもっと難易度が高いような気はしますね。

きりんこ

No title
ふみふみぃさん、こんにちは。
一般的には、激藪よりは行きたいと思うでしょう。後輩さんたちの反応は正常だと思いますよ(笑)沢慣れ(技術以上に精神面で)していれば、難しい沢ではありませんが、さすがにはじめてで行くには危険でしょうね。上越あたりだと、レベルも選べるし入渓者も多く安心だし、景色もよしで手ほどきをするにはいいですよ。味をしめると病みつきになってしまいますが(笑)
赤岩沢はハイパーVでも行けなくはないと思いましたが、足元に神経を使いっぱなしだと楽しくないので、フェルトが安心でしょうね。釣り具屋の安いので十分ですから、一足持っていると便利ですよ。トウガン沢から黒岩山ですか。最後は激藪の気配も感じますがどうでしょうね。
魚沢はその名の通り、下流部で魚影を多く見ましたけど、釣り師も多く入っていますからね。人に擦れてしまった魚は、自分の技術だと相手にしてくれないんですよ。

yuk*****

No title
こんちは、足早三人衆 何処か飛んでるんじゃないかと思う位.上の大滝、久々に見ましたが倒木は健在なんですね.その上も見たいとは常々思ってましたけど、としょりの身ではその日に帰って来られないかもしれないので、きりんこさん達の画像で我慢しときます.
魚沢も遅いスタートだった為滝マークで引き返してますが、その上の千畳ナメ(どなたか別の名を付けた様な・・・)も諦めかなあ.ただ、訪れた時は天気が良すぎてまだら画像だけだったから、きりんこさん達の綺麗な画像をみて、せめて滝マークだけ迄は再訪したいと思ってますよ.
ミニゴルジュ、流木がありますね.此処は左岸の草付きをを怖い思い巻きましたが、大水がくると又その流木は無くなってしまうんでしょうねぇ.急がねば(笑)

きりんこ

No title
雪田爺さん、こんばんは。
雪田爺さんの記事のおかげもあり、うまく時間を計算しながら歩けました。ただ、魚沢ではさすがに時間を気にしながらで、じっくり撮影できなかったので、私もいずれ再訪をと思っています。
あの長~い倒木は健在でしたね。あれを利用すれば滝の下段は直登できるかと思いましたが、思うだけでやめときました(笑)。
魚沢のナメは五百畳のナメでしたっけ?確かにいいところですねぇ。歩く分には晴れていた方が気持ちいいですが、写真となると話は別ですよね。ミニゴルジュは、左の水流の中に足場がありますので、水が少なければ難なく登り降りできると思いますよ。
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きりんこR

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