2016年10月7日 番屋川~荒海山~安ヶ森山~葡萄沢~葡萄峠(その3)

安ヶ森山まで来て360度の展望を楽しんだ続きです。


山頂より、左奥に大嵐山、やや右奥に土倉山




12:13山頂を出発。しかし、いきなり下り口が判然としない。確か安ヶ森峠から山頂まで、踏み跡明瞭という記事を読んだような気がするが、実際はここまでのルートよりも不明瞭だった。仕方ないので方向だけ定めてかなりの急斜面を下ってみた。しばらく下って、ようやく赤テープが連続するようになった。しかしテープはあるものの、踏み跡は明瞭とは言えない。かといってヤブというわけではないが。




尾根が細くなってようやく踏み跡もはっきりとした。




12:39、安ヶ森峠に到着。腹が減って喉も乾いたのでここで休憩。





栃木側はきれいに舗装されているのに、下の方で崩れて通れないらしい。そうでなければ、ここを起点に歩いていたのだが。




福島側は未舗装のせいもあり、かなり荒れていた。画像は一番まともなところ。




橋はことごとく流され、代わりに流木が積み重なっている。





林道歩きは風が通らず暑くなってきた。





13:26、葡萄沢の橋も流されていた。流木トラップを超え、左俣の右岸へ渡ると





地図にもある廃林道を発見





廃林道は徐々に荒れてくるも、地図上の終点まで辿ることができた。




13:50、終点で沢に降りるとすぐに二俣となる。本流は右だが、ここは葡萄峠に直接詰めあがる左へ進む。





水はチョロチョロのショボ沢ではあるが、その分登山靴でもまったく問題なく歩ける沢であった。









分岐が多く進路選択に迷うが、できるだけ沢床の低いところを選んでいく。





ここで沢型も終了のようなので、左側の斜面に上がった。





ヤブはたいしたことないのだが、傾斜がきつくてなかなか前に進まない。




14:25、ヒーヒー言ってやっとの思いで鞍部に到着。水を飲んでから葡萄峠の踏査を開始する。尾根の真ん中には踏み跡のようなものがあるも、獣道のような気がする。そもそも峠道は鞍部で尾根を横切っているため、尾根の真ん中の道は別物だろう。しかし東へ進んでいくと徐々に標高も上がってしまい、明らかに峠道は過ぎてしまったようだ。少しだけ戻ってもう1回尾根の両側をじっくり観察すると、尾根の北側に山腹を巻いて番屋方面に続く道型を発見した。しかしこの道型はこの先ですぐに消えてしまい、反対側にも辿ってみたが峠の位置は特定できず、その痕跡を見つけることはできなかった。残念。



この道型がもっとはっきりしたものであれば、そのまま古道を辿るつもりであったが、地図上の古道はこの後深い谷を渡る箇所があり、この程度の道型だとすぐに見失って谷を渡るのは危険と判断。一旦古道探索を打ち切り、東隣の太い尾根を北上することにした。古道はいずれこの尾根と合流するし。

ということで東のピークに向かっていくと、なんとなく踏み跡が続いて、足元には石標が埋め込まれていた。古道と関係あるのかどうかわからないが、何かしら人の手が入っていたのは間違いないようだ。





ピークを一つ越え、トラバースするように北の尾根に乗った。あとは下るだけなので楽勝だろう。




というのは甘い考え。ここへ来て、次郎岳周辺なみの灌木+蔓のタッグが待ち構えていた。斜面から巻こうと思っても、木が横向きに生えていてかえって歩きにくい。こんなのが尾根の末端まで続いたら、明るいうちに下山できるだろうかという焦りも出てきた。




そしてシャクナゲさんが西日を受けて笑っている。密度と高さはさほどではないが、低い姿勢で足をすくおうとしてくる。県境尾根では控えめだと思っていたが、ついに癇シャクをおこしたか。





シャクナゲさんをなだめながら歩いていると、古い赤ペンキが。これは明るい兆しか。





予想的中。ここから唐突に道型が現れた。しかし、古道の位置よりもかなり上なので、林業用の道と思われる。しかし今はそんなことはどうでもよくなっている。明るいうちに下山できる見通しがついてほっとした。




足元がスカスカの檜の巨木がやけにたくさんあった。この木なんかは簡単に下をくぐれた。




時々道が消えてシャクナゲさんが現れ、油断するなと注意喚起してくる。




それでも大体こんな感じなので順調に下っていけた。この辺は間違いなく古道と合流しているはず。尾根沿いでは古い切株を多くみかけた。




山が崩れた跡だろうか。ここは朝、下からも見えて気になっていた。




ここからの眺めはよく、七ヶ岳方面が良く見えた。




最後の方には赤ペンキも出てきて




いつしかヤブも消え




16:14、林道に戻ってきた。結果的には多少時間に余裕をもって下山できた。あとは暗くなっても大丈夫。ゆっくりと休憩し、服を脱いで全身ダニチェック。ズボンに1匹付着していて除去。




朝は暗くて撮影できなかった蟻の門渡り。行きも帰りもこの上を通ったが、高さは4mくらいあるから、この上を歩いていて万が一崩れたらただでは済まない。面倒でも遠回りすべきだろう。




朝間違えた分岐に戻ってきた。朝はここを左へ行ってしまった。




戸倉沢の橋があったところ。この向こうに自転車をとめてある。




あとは自転車で3分、16:52、道の駅番屋に戻ってきた。ちょうど12時間の行動だった。長時間お世話になりました。ここで着替えをして最後に入念にダニチェックをすると、ズボンの裏側に1匹張り付いていた。もう大丈夫だろうな。帰りに塩原の温泉に入り、今日一日の余韻に浸りつつ帰路に着いた。



後日談。山行翌日の夜、背中がチクッとしたのでまさか!と思ってまさぐってみると、何かがぽろっと床に落ちた。すぐに直感したとおり、マダニだった。一日中咬まずに身体にくっついていたとは思えないし、その直前に洗濯物をたたんでいたので、洗濯物に着いていたのではないかと思っている。しかもその光景をかあちゃんに見つかってしまった。しばらくヤブ山には行き辛い空気が。。。

さて、明日も晴れの予報。行きたいところはたくさんあるがどこへ行こう。こんな時間にブログを書いているようじゃ、起きられないかもね。



この地図の作成に当たっては、国土地理院の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平成24情使、 第617号)


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コメント

ふみふみぃ

No title
1530m級ピークまでが密藪の核心部でしたか。安ヶ森山から先、林道崩壊で今年誰も歩いてないから笹がよく育ったとか?よくわかりませんね。普段から人がそうはいるようなとこでもないんでしょうが。林道は果たして復旧するのか怪しいですね。
私が行くとしたら2回に分けた方が良さそうですね。日没間際の熊との遭遇が怖いです。実物も目撃されたことだし(笑)。
マダニって笹藪以外にもいるんですかね。今のとこナゲ藪では見たことないですが。今日もナゲさんにシャク然としない気分にさせられて帰ってきましたよ。

きりんこ

No title
ふみふみぃさん、おはようございます。
密藪は1530m級ピークまででしたけど、正直、裏那須あたりの藪に比べたらまだマシでした。空中戦はほとんどなく、手でかき分ければ前に進めましたので。裏那須あたりの藪は腰が強く、前に進もうと思っても後ろに跳ね返されますからね。安ヶ森山と峠の間、後から先人の記録を見ると、やはり山頂直前は以前から踏み跡が薄かったみたいですね。尾根の形になっていませんから仕方ないのでしょうね。林道は栃木・福島両方とも下から直してはいるらしいですが、相当な時間がかかると思われます。
熊さんはどこにでもいるものだと思いますが、自分も朝夕の遭遇率が高いですから、やはり時間ぎりぎりまでの行動は控えた方がよさそうです。
マダニは安蘇や前日光あたりだと雑草みたいのにもたくさんいますね。私もナゲ藪では見たことないです。日光でのナゲさんとのやりとり、楽しみにしていますよ。

みー猫

No title
こんばんわ。
遅いコメントになりすみません。安ヶ森は未踏なので参考になるかなぁと思ったら、ところがどっこいですね。日も短くなるし、すべての試練が揃っているようですので、きりんこさんのマネをしてたらとんでもない目に遭いそうで自分の場合だったら、最初の戸渡りで落っこちるか、唸られて逃げ帰ったかも(笑)・・秋が深まってもマダニが居るもんなんですね。かあちゃんに見つかったのは食らいつけなかったけど最後のあがきだったんでしょう。次記事のみかんとのギャップが大きくて面白いです。その次は紅葉写真でしょうか。なんだかナゲ言葉が増シャク(苦しい)してますね。
みー猫

瀑泉

No title
南会津と栃木の県境尾根制覇,いよいよ始まりましたネ。
手初めに,何処を攻めるのかとは思ってましたが,まずは荒海山から安ヶ森峠でしたか。それもどうやって戻るのかと思ったら,葡萄沢経由とは。さすがに,そんな発想は湧きませんヨ。
ところでマダニ,洗濯後でも生きてましたか。なんにしても咬まれなくて何よりでしたが,一緒に洗った洗濯物に付いて来るんじゃないかと思ったら,奥さまのお怒りはモットモですネ(笑)。

きりんこ

No title
みー猫さん、おはようございます。
コメントありがとうございます。安ヶ森はみー猫さんの残り二つのうちの一つでしたか。参考にならずスミマセン。自分の場合、荒海山から線でつなぐことにこだわった結果、試練の連続になってしまいました。安ヶ森だけでしたら、もっといろんなルート取りができるでしょうね。林道も栃木側はそのうち直るでしょうし。
マダニは足尾なんかは年中無休ですからね。ちなみに、前に噛まれて手術にまでなったのは、11月に荒海山を歩いたときでした。
次は紅葉の写真といきたいところですが、今年はタイミングが難しいだけでなく、栃木あたりは色付きもいま一つのようで、あまり期待はしていないんですよねぇ。
シャクナゲはふみふみぃさんの影響で変に意識して見てしまいます(笑)

きりんこ

No title
瀑泉さん、おはようございます。
本当ならもっと日が長い時期にやるべきなんでしょうが、とにかく暑さ嫌いなもので、この時期を待っていました。時間に余裕はありませんでしたけど、この二つの山をつなぐ日帰り周回としては完璧じゃないかと自画自賛しております。安ヶ森峠を起点にできれば、もっと楽できたんですけどね。
マダニ、下山後もかなり入念にチェックして、下着から全部着替えたんですけどねぇ。そのとき脱いだ服のどこかに着いていたんでしょうねぇ。かあちゃんはかなりお怒りだったみたいで、おかげで翌日は山へでかけにくくなってしまいました(笑)

ぽつう

No title
お邪魔します。荒れた林道~森に消えていくチョロ沢、若き日の記憶に多いスタイル、大切にデータを残す真摯な姿勢に脱帽です。ではまた。がんばです。ぽつう

きりんこ

No title
ぽつうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。ぽつうさんはもともと沢屋さんでしたね。登攀的な沢だけでなく、藪沢なんかもやられたのですか。こんな記録ですが、少しでも何か感じていただけたのでしたら幸いです。これからも泥臭い記事が多くなると思いますが、またお越しください。
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きりんこR

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