2018年9月23-24日 皇海沢遡行~皇海山~湯ノ沢本流下降~(泊)~広沢遡行~皇海山~東尾根(その2)

皇海沢を詰め、皇海山まできた続きです。


翌日の登り返しを少なくするために、皇海山から直接広沢を下ってしまう案もあり、さてどうしようかと迷ったが、2日続けて東西の沢から皇海山に上るということに今回の山行の意味があるため、やはり予定通り湯ノ沢を下降することにして、12:30県境を国境平方面へと下っていく。前回ここを歩いたのは雪のあるときだったこともあるが、以前よりも踏み跡はしっかりしていて目印も多く、下りでもわかりやすい。




標高2000m付近で視界が開け、皇海山の西側が望めた。以前はかなり山深い場所だと思っていたのに、何度もこの界隈に通っているとそうでもなく感じるから不思議だ。




足元のガレは、地形図に崖マークで記載されているところだろう。すぐ下が広沢本流との合流地点だと思われる。もし明日広沢の途中で行き詰ったら、ここからエスケープすることもできそうだ。





その後ちょっとだけナゲやコメツガ幼木のヤブが煩わしいところもあるが、踏み跡や目印を辿って一気に標高を下げていく。





皇海山を振り返って




1800mまで下ってしまえばヤブはなくなり、傾斜も緩んで快適に歩けるようになる。赤や黄色の目印もべた張り状態で迷いようがない。 





標高1750mあたりで視界が開け、白根山や三俣山から大平山、オロ山などが一望できる。青空も増えて視界良好。しばらく景色を楽しむ。足元からは水が流れる音が聞こえており、姿は確認できないがちょうどニゴリ沢大滝のあたりだろう。6月に来たときは水がチョロチョロだったが、今日は水が多そうだ。





























更に下ると笹とダケカンバの疎林となり、明るい雰囲気となる。地図でそろそろ湯ノ沢への下降地点であることを確認し、笹の斜面を下っていく(13:20)。 










下降開始から3分くらいで水場に到着。皇海沢で水を汲んでから既に1リットル消費してしまい、今晩と明日の水を確保するためにその分を補っておきたいところだが、水は滲み出す程度で汲むのが難しい。仕方なく、20mくらい下って水量が増えたところで補給した。さらに20~30m下ると、1本東側の枝沢(1636mから西へ続く沢)でも水が湧き出していて、水量も多く飲むならそっちの方がいいかなと思った。今回は面倒なので、汲みなおさなかった。 



右側が1636mからの沢











特に危険なところもなく、一気に標高を下げていき、徐々に水量が増えていく。





標高1470mで左から水量比2:1で本流を合わせる。




途中、よくわからない金属の筒や人工物を見る。また、所々でカラマツの植林を見かける。これは泙川流域全域でいえることだが、今ではほとんど人が足を踏み入れることのないこのエリアも、かつては人の営みがあった痕跡を随所にみることができる。といっても、足尾銅山の用材としての伐採や、その後の植林作業の痕跡だろうが。 











赤っぽいナメ




標高1420mで左からの支沢と合流。




標高1400mあたりまではあっという間だったのだが、そこからが長く、なかなか標高が下がらない。しかも沢床は緑の苔が付いていてぬめりが強く歩き辛い。沢を下るにつれ、ますます滑りやすくなる。どうしても沢伝いを歩くようになり、快適とは言えない。時々ナメ滝が現れるも難しいところはなく、隣の鈴小屋沢と雰囲気は似ている。






このコケが着いた緑色の岩がよく滑る。









こんなところはツルツルでとても岩の上に足を置けない。























短い区間ではあるが、このあたりからが湯ノ沢本流のハイライト











ちょっとしたナメの連瀑帯になっていた。





なおもヌルヌルの一枚岩が続く。











ようやく鈴小屋沢と合流(15:07)





鈴小屋沢と合流すると、一気に魚影が濃くなる。本当ならここで竿を出して夕飯のおかずにしたかったのであるが、1週間遅かった。前回は竿を忘れたし、どうもこの沢との相性が良くないと思うのは気のせいか。




優雅に泳ぐイワナを横目に、3か月前にも歩いた沢を下ること10分で赤根沢出合に到着。予定では広沢出合付近で幕営するつもりであったのだが、赤根沢出合の右岸側に作業道跡のような平地があったことを思い出した。こちらのほうが間違いなく快適だし、焚火の薪も豊富なので、予定を変更してここで幕営することにした(15:17)。






赤根沢右岸の平地に上がると、予想通りどこにでもテントを張るスペースがあり、その中でも一等地を見定める。小石や小枝を入念に除けながら整地してテントを設営。




続いて薪を集め、沢から少し離れているので火事にならないように石を囲んだところで焚火を開始する。時間はまだ3時半だというのに暗くなりかけている。やはりこの時期の沢歩きは、このくらいの時間までにした方が無難であろう。新調した軽量バーナーでお湯を沸かし、まだ時間は早いが夕飯の準備。メニューはアルファ米とチキンラーメンで簡単に済ませる。




食後にコーヒーを淹れる。せっかくなので、これも新調したばかりのミニ三脚でセルフ撮影してみた。




本当ならハイパーVを脱いでサンダルに履き替えたかったのであるが、どこかで片方を落っことしてしまったため、我慢して濡れた靴で焚火を続けた。
今日は思ったよりも気温が下がらず、速乾の長袖シャツ一枚でも寒く感じない。焚火をしているとあっという間に時間が過ぎ、6時くらいには真っ暗になっていた。焚火にも飽きたところで、7時過ぎに着替えをしてテントの中に入ることにする。着替えの最中、右足の第4趾がちくっと痛んだ。よく見ると爪が付け根から剥がれている。先日、柳沢を歩いた時に剥がれかかっていたのは気づいていたが、ついに全部とれてしまったようだ。明日の行動が思いやられる。テントに入りすぐにシュラフに潜る。このシュラフも下ろしたてのモンベルのダウンハガー800 #3であるが、さほど気温が下がらなかったせいもあり、朝まで快適であった。たぶん、あと7,8℃低くても、着るものとシュラフカバーで調節できると思われる。夜中は遠くの鹿の鳴き声やトイレで何度か起きたりもしたが、自分としてはよく眠れたほうである。沢音も心地よかった。

(その3)に続きます。
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コメント

みー猫

No title
こんにちわ。
人一杯の山頂から離脱して、静かなところで焚火付き幕営・・・理想的ですね。きりんこさんのお写真は珍しいですが、雰囲気伝わってまいりました!お荷物も軽量なようです・・・自分の場合、酒とつまみが多いんだろと言われそうですが(笑)
みー猫

きりんこ

No title
みー猫さん、こんにちは。
過去のトラウマもあって、一人での幕営には不安もあったのですが今回は快適でした。道具もそろえましたし、今後は定期的にお泊りしたいと思います。水場をうまく利用すればかなり荷物を軽くできるので、水場の情報は重要だといことを今更実感しました。
一人だと退屈だし、夜はちょっと怖いので、次回からは酒も必要だなぁと思っていたところです♪

きたっち

No title
待ってました、記事のアップ。
皇海沢の遡行、食い入るように読みましたよ(笑)。静かな山域で無骨な野営、いいですねぇ。焚き火でイワナを期待してましたが、禁漁になってしまったのですね、残念。
自撮り写真も雰囲気が伝わってきて非常にグッドです。今後も増やしてくれませんか?

きりんこ

No title
きたっちさん、こんにちは。
お待たせいたしました。皇海沢はRRさんも仰るように、難しいところはないけど長い沢でした。それを承知していればきたっちさんでしたら問題ないかと思いますよ。
釣りができないのは本当に残念でした。福島なら間に合ったのですが、来年に持ち越したくなかったのでやはり足尾にしました。イワナは来年の楽しみと致します。
下山は皇海山東尾根を下りましたが、きたっちさんのケルンにも気が付きましたよ。
自撮り写真、確かに雰囲気がでるかなぁと思うので、恥ずかしながら泊りの時くらいは載せていこうと思っております。
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きりんこR

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